ヒヤシンス -水栽培-②
今回の花卉は昭和を越え、大正、明治の時代をも感じさせる極々スタンダードなものだ。
球根は紫、白、ピンクの順に選んだ。芽が出るまで、気温の低い、陽の当たらないところに置き、芽が出たら陽の当たる温かい場所へ移動。
根がモシャモシャと花卉の底に着いたら、水を七、八分目まで減らし、根から酸素を吸わせるとか。
週に一度は水を入れ替えするうちに、ピンク、白、紫の順で花が咲いた。
初めは北側玄関の下駄箱(下駄は一足しか入っていないが)の上で、芽を待った。
「行ってきます」の際に確認。
もやしのような根がくらげの脚のように、じょろじょろと伸びる。
里芋のような球根から薄草色の爪型の芽が、生え出てくる。
芽は10cmも伸びたところで蕾を見せ、一斉に花開く。
白い花はショートカットのパーマ頭のようだ。
ミニスカートとワンピースを着せれば、70年代のポップな女の子といった様相である。
しかし、見つけた時の喜びとはうって変わって、水栽培用のポットの飾り気のないこと、
誰もいない学校の教室のような薄ら淋しい感すらある。
これは水栽培独特の理科の実験的な(根の伸び方まで見張ることができる、無色透明のスケルトンな)様子がそう思わせるのかもしれない。
植木鉢や土の方が飾り気があり、生々しさが見えにくい分、自分の楽しみのイメージを(僕はね)植え付け易いのかもしれない。
どうせなら、楽しい方がよいしなぁ。
次はあるかな?水栽培。
( 了 )


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